母と兄元気なりし頃
兄は確かに幽明境を異にするあちらの人間だから、母を兄と同じく扱う気はない。
だが、この母子ツーショットとも言える一枚は、忘れがたいものである。

成長して何かの折に我が家に寄った晩は、兄は母にべったりだった。
二人とも日本史が好きで、知識に疎い私はお邪魔虫であり、それがうれしくもあった。

画像で母の着ているワンピースはおよそ20年目の今でも立派に着られる。
物持ちのいい母は、衣服を買う時は無駄をせぬ代わりに無理に安物を買わず、ひとたび買ったら大事に着るから、買われ着られ続けた衣類も、二時代を優に過ごして無事なのである。

このワンピースは今、母のベッドのすぐ横のつい立にかかっている。

平成元年8月富士宮のお浅間さんで撮影




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