始まりは身に覚えのない「出会い系」サイトからのメールだった。
若い娘が私にメールを続々送ってきた。この時は、PCメール・携帯メールを使い分けて、送って来た。

そのうち会いたいと訴えて来るので、メールわずかでなぜとけげんだったし、このころになると、それまでと違う、ある業者を通してのメールとなった。字数制限わずか120字で、とても趣旨を伝えられない。無料ではあっても登録しないとその子のプロフィールが見られないので、登録して見た。

出会い系を必要としないほどきれいな娘だった。
からかわれているのではないかと思いながらも、向こうからは「会いたい」の一点張りなので、再び三たびメールを送ったら、「ポイント不足」と出た。

何のことはない、金を取るつもりのサイトではないかと判断がつき、以後この面妖なサイトを通してのメールには返信しなかった。
ところが一両日ほど無視したのち、この子は以前の携帯メールで「もう、さよならします」と送って来た。

それでも、「最近つらいことなどがあって、淋しかった、本当に会いたいと思っていた」との文面だった。
気は心と、私は一番安い金額を銀行振り込みにして、この子のサイト経由メールに返信した。

それからは、言葉足らずのメールが届くばかりとなった。
「携帯の番号メールするね」と書いてありながら、さっぱり送ってくれない。
警戒無用と、委曲を尽くしたメールを送ったが、もはやサイト経由メールしか来ない。

これが出会い系なら、私にはサイトのシステムがわからないので、会う場所・日時などの連絡のしようがない。
何よりこの娘は、以前の普通のメールを寄こさなくなった。

疑いが生じ始めた。
「会いたい」と相変わらず同じ言葉を送って来ながら、肝心の連絡方法を書いて来ない。

そこで他の娘のメールを見ると、「携帯番号教えます」と書いてあるものもあった。
つまり、中には気軽に電話番号を知らせる意思のある娘もいるのだから、あながち男から金を取るだけのものでないとも思えた。

何かの事情で、この娘一人、携帯番号を明かせないのかとも思ったが、ともかく、以後のメールが要領を得ない。
いいかげん疲れたから、私はだめならだめであきらめる趣旨のメールを送った。

二十歳そこそこの娘の何割かが、無差別出会いをむさぼるように、さがしているとしたら、何とも言いようがない。
推敲せず。

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