家庭教師も楽じゃない。
2003年9月21日実は私は稼業の塾が開店休業になってから、20年前のアルバイト的仕事の家庭教師に戻って、夜の街をまた田舎をかけずりまわって仕事している。
だが、生意気な生徒あり、様々ありの中に、これまでの教授業体験でも初めてという、とんでもない生徒に当たってしまった。
私以前に都合四年間、二人の教師についていたというが、その人々は大過なく務めおおせたらしい。
ところが私になったとたん、居眠りがひどくなり、まともな授業にならぬまま、ほぼ二ヶ月通い続けたが、あげくの果て、我が子可愛さか、授業をこれまでの半分に減らしてくれと言われ、私自身、もう限界に来ていたこともあり、メールで指導を断わる旨伝えてやめた。
以下は、最も貧乏くじをひいた私の断わりの文面である。なお、相手は高校一年。
しばしの間でしたが、お世話になりました。
あれから、私自身がつとに計画していたことも含めて再検討いたしましたが、結論として、この先、これまでのお二人の先生がたのように大過なく学習指導を続ける力量と自信がないと判断することとなりました。
再び皮肉まじりの評価を申して失礼とは存じますが、私の家庭教師・塾合計で20年余りになる間でも、説明途中で居眠りが出ることが習慣化してしまっている生徒にはめぐり合ったことがありません。
また、部活の影響ということについても、これまで延べ数百人に達する生徒を指導した経験からも、たとえ部活を「毎日」やってでさえも、家庭教師や塾で、始まって10分と持たなかった生徒を見たことがありません。
これまた失礼ながら、ご子息は実は数学には不向きではないかとの疑問を、早くから感じてきました。私の教えた生徒でも、中学まではまるでスーパースターの如く活躍して、全教師の期待を集め、それに答えた生徒であったにもかかわらず、富士高理数科に入ってまもなく、本人曰く「生き地獄」と形容したほど、高校数学にはなじめずに終わった生徒がいました。
中学の優等生と高校の優等生は時として別物と、私はつとに判断・認識しています。
試しに次の問題をご本人が解けるかどうかで、一つの指標になると愚考いたします。
「sinx≦1/2(二分の一) を満たす角xの値の範囲を求めよ。 ただし、xは0度以上180度以下の範囲の角とする。」
これは先日水曜日に居眠りするのを励ましながら曲がりなりにも答えまで書かせた問いの類題です。
翌木曜日に再び復習のための説明を求めたら、例によって、居眠りが始まり、当夜はあえてそのままにしておいたところ、頭をそれまで以上に落として、やや熟睡に近いところまで眠りに落ちていたようにさえ見えました。
さて、私が一度は計画していたのに、むしろ週二回のペースにしても自信がないと申したのは、以前の時間割、「月火水金」を取りやめて、「月水」の二回を本人が希望したことにもあります。つまりこの二回の曜日は、それまでの時間割の中にも入っていた曜日であり、私の記録では、この月水ともに、他の曜日と同じく、激しい睡魔に襲われて、問答が成り立たない居眠りを続けていたからです。
私に至らぬところ多々あって、思うような指導が実現できなかったのだと申し訳なく存じます。ただ、くどうはございますが、居眠りが先に立ったのでは、私の力では指導以前のこととなるとしか申しようがありません。
わたくしごとで恐縮ですが、私の三つ上の兄は、かつて好きだった柔道部をやめてでも、高校時代は学習を主体とする生活を選びました。
昨今の風潮としてスポーツをやらないと生活できないほど、高校生はスポーツをやりすぎる思いがしてなりません。
高校時代スポーツを断念しても、大学でやりなおせば、もっと高度なスポーツを楽しめることを兄も私も実体験しました。
横道にそれてすみませんでした。再び結論を申します。週二回に減らすと、それだけ学習は遅れます。ただし、最大原因はスポーツによる疲労と、原因不明の居眠り癖です。これを克服してからでないと、回数の増減では解決にならないと存じます。
至らぬばかりで申し訳ありませんでした。ほかの家庭教師なり、様々ご検討なさることを差し出がましきながら、お勧めします。
塾には、即座にこの旨連絡しておきます。
ありがとうございました。 村松
だが、生意気な生徒あり、様々ありの中に、これまでの教授業体験でも初めてという、とんでもない生徒に当たってしまった。
私以前に都合四年間、二人の教師についていたというが、その人々は大過なく務めおおせたらしい。
ところが私になったとたん、居眠りがひどくなり、まともな授業にならぬまま、ほぼ二ヶ月通い続けたが、あげくの果て、我が子可愛さか、授業をこれまでの半分に減らしてくれと言われ、私自身、もう限界に来ていたこともあり、メールで指導を断わる旨伝えてやめた。
以下は、最も貧乏くじをひいた私の断わりの文面である。なお、相手は高校一年。
しばしの間でしたが、お世話になりました。
あれから、私自身がつとに計画していたことも含めて再検討いたしましたが、結論として、この先、これまでのお二人の先生がたのように大過なく学習指導を続ける力量と自信がないと判断することとなりました。
再び皮肉まじりの評価を申して失礼とは存じますが、私の家庭教師・塾合計で20年余りになる間でも、説明途中で居眠りが出ることが習慣化してしまっている生徒にはめぐり合ったことがありません。
また、部活の影響ということについても、これまで延べ数百人に達する生徒を指導した経験からも、たとえ部活を「毎日」やってでさえも、家庭教師や塾で、始まって10分と持たなかった生徒を見たことがありません。
これまた失礼ながら、ご子息は実は数学には不向きではないかとの疑問を、早くから感じてきました。私の教えた生徒でも、中学まではまるでスーパースターの如く活躍して、全教師の期待を集め、それに答えた生徒であったにもかかわらず、富士高理数科に入ってまもなく、本人曰く「生き地獄」と形容したほど、高校数学にはなじめずに終わった生徒がいました。
中学の優等生と高校の優等生は時として別物と、私はつとに判断・認識しています。
試しに次の問題をご本人が解けるかどうかで、一つの指標になると愚考いたします。
「sinx≦1/2(二分の一) を満たす角xの値の範囲を求めよ。 ただし、xは0度以上180度以下の範囲の角とする。」
これは先日水曜日に居眠りするのを励ましながら曲がりなりにも答えまで書かせた問いの類題です。
翌木曜日に再び復習のための説明を求めたら、例によって、居眠りが始まり、当夜はあえてそのままにしておいたところ、頭をそれまで以上に落として、やや熟睡に近いところまで眠りに落ちていたようにさえ見えました。
さて、私が一度は計画していたのに、むしろ週二回のペースにしても自信がないと申したのは、以前の時間割、「月火水金」を取りやめて、「月水」の二回を本人が希望したことにもあります。つまりこの二回の曜日は、それまでの時間割の中にも入っていた曜日であり、私の記録では、この月水ともに、他の曜日と同じく、激しい睡魔に襲われて、問答が成り立たない居眠りを続けていたからです。
私に至らぬところ多々あって、思うような指導が実現できなかったのだと申し訳なく存じます。ただ、くどうはございますが、居眠りが先に立ったのでは、私の力では指導以前のこととなるとしか申しようがありません。
わたくしごとで恐縮ですが、私の三つ上の兄は、かつて好きだった柔道部をやめてでも、高校時代は学習を主体とする生活を選びました。
昨今の風潮としてスポーツをやらないと生活できないほど、高校生はスポーツをやりすぎる思いがしてなりません。
高校時代スポーツを断念しても、大学でやりなおせば、もっと高度なスポーツを楽しめることを兄も私も実体験しました。
横道にそれてすみませんでした。再び結論を申します。週二回に減らすと、それだけ学習は遅れます。ただし、最大原因はスポーツによる疲労と、原因不明の居眠り癖です。これを克服してからでないと、回数の増減では解決にならないと存じます。
至らぬばかりで申し訳ありませんでした。ほかの家庭教師なり、様々ご検討なさることを差し出がましきながら、お勧めします。
塾には、即座にこの旨連絡しておきます。
ありがとうございました。 村松
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